支部だより 2012年春号

新支部長就任のご挨拶

西村明(東京情報大学)

昨年9月より今期支部長に就任いたしました西村明です。まずは、この支部だよりの発行が遅くなりましたことをお詫びいたします。日本支部は、昨期より支部運営体制の改革を進めています。一番の大きな改革は、ボランティアで行われている支部役員の活動を持続させられるよう、事務的負担と支部運営費を削減し収支を見直すことです。そのため、昨年11月をもって代々木の事務所を移転しました。これまで蓄積された東京コンベンション資料は電子化し、紙資料を取捨選択して貸し倉庫に移動しました。また、従来郵送で行ってきた皆様への連絡は、原則電子メールに移行することにより、事務作業と通信費の削減を実現しています。一部の会員の方々には、電子化に伴い不便を感じられるかたもいらっしゃるかとは存じますが、よりメリットの大きい電子メールおよびWebによる情報配信にご協力頂きたく存じます。

一方で、日本支部としての活動は、本支部だよりに掲載した事業計画をご覧になって頂けると分かるように、ほぼ毎月行っている例会、これまで2回開催した基礎音響セミナー、本年12月までに仙台開催を予定しているジャパンコンファレンスの準備、日本支部Webサイトの充実などについて、これまで以上に活発化していきたいと考えています。日本支部の最大の役割は、プロオーディオ分野を中心とする研究/開発/教育/業務/活動実践に関する会員相互の情報交換の場であると考えています。支部活動の活性化は、皆様が参加したくなるような支部イベントを企画する役員と、実際に活発にご参加頂いて交流を深めていただく支部会員の皆様の、双方にかかっているといえます。今後とも日本支部活動へのご理解とご支援、また積極的なご参加とご意見、ご提案を頂けますと幸いです。


新副支部長就任のご挨拶

山崎淳(タックシステム株式会社)

今期、副支部長に就任致しました山崎淳と申します。前期までは、例会担当役員として例会にご参加された方々とはご挨拶をさせていただいておりましたが、改めて副支部長という立場で、より多くの方々にこの場を借りてご挨拶をさせていただきます。

このたびこのような大役を承るに当たり、AESという団体の方向性や取り組みについて改善および活性化を図る提言をしていきたいと考えております。具体的には、昨今プロフェッショナル・オーディオ業界の低迷が続いている状況下にあって、産業界(企業側)のオーディオに対する研究や設備投資が現在非常に抑制されているというのが現状です。AESとしての形体もそれに引きずられ縮小傾向にあることは否めません。日本支部としては、予算、経費削減という形でシェイプアップを図ってきておりますが、活動そのものは例会やセミナーなどの開催など以前と比べて活性化してきております。更なる活性化を実現するためには、一般に広くアピールできるような魅力的なイベントなどを開催すること、また学問、研究という目線からだけではなく、産業と共に歩むと言うことが発展には必須と考え、賛助会員を初めとする参画企業の各社へ明確なメリットが見える機会を提供する施策を立てていく必要があります。これによって、よりいっそう産学一体となった業界全体の発展を促す、ということがAESという団体の使命と考え、進めていきたい所存です。

皆様からも、是非とも多くのご意見ご提案をいただければ幸いです。


2011年度役員 (2011/9-2012/8)

3年 2年 1年
支部長 西村明
副支部長 山崎淳
監事 由雄淳一 濱崎公男
無任所理事 三村将之 中原雅考 小野一穂
運営担当理事 星和磨 内村和嗣
例会担当理事 中村寛
長江和哉
染谷和孝
杉本誠
会員担当理事 菅野重信 入交英雄
渉外担当理事 中川原修 鈴木弘明
会計担当理事 小谷野進司 中原雅考
広報担当理事 三村将之 中澤哲矢
丸井淳史
技術担当理事 尾本章 由雄淳一
教育担当理事 星和磨 亀川徹
顧問 石野和男
田中邦麿
郷勝哉
事務局長 鈴木弘明

AES日本支部 2011年度事業計画

  1. 会議
    • 定期総会,役員会等
  2. 事業
    • AES Japan Conferenceの開催準備
    • AES基礎音響セミナーの開催
  3. 支部体制の充実と効率化
    • 支部会員向けのサービスの拡充(ホームページ充実など)
    • 支部活性化(会員増)のための例会・カンファレンス時の広報活動
    • 事務所移転と運営体制の効率化
  4. 会員情報の管理
    • 本部データベースの活用
  5. 会員への連絡
    • 支部便りはWeb上へ移行
    • 例会・総会・カンファレンス等の連絡と申し込みはメールとWebへ移行
  6. 例会
    • 見学会・基礎音響セミナーを含め、計10回程度開催予定
    • 地方開催の推進(名古屋,大阪ほか)
  7. 懇親会
    • 2回(2011年12月,2012年8月)

AES日本学生支部活動報告

AES日本学生支部 支部長 齋藤峻(東京芸術大学 音楽環境創造科)

新体制が発足したAES日本学生支部では2012年1年21日に、会員対象の「AES 131st Conventionの報告会」を東京芸術大学千住校地にて開催しました。

学生コンペティションでの入賞作品(下記の2作品)の紹介と、ポスターや学生セッション、会場全体を通じてどんな事が行われていたかなど、トークセッション形式で進めていきました。

  • 田野倉宏向(東京芸術大学) Modern Studio Recording 最高賞受賞(シルバー)
  • 滝野ますみ(東京芸術大学) Traditional Studio Recording 最高賞受賞(ゴールド)

パネリストのみなさんと会場のみなさんの間で盛んに意見交換がされ、有意義な会となりました。

また、2月18日に一般対象の勉強会「AES日本学生支部 Sound & Music Workshop vol.1」を開催しました。この企画は“音に興味を持つ学生達の交流”を目的としたもので、新富町「AUDIO&HomeTheater SHOWROOM on and on」にて行われました。ここではDYNAUDIO JAPAN及びPastoral Symphonyのスピーカーで、上記のAES 131stコンベンションの入賞作品と以下の皆さんの作品を試聴しました。

  • 土屋洋一(東京芸術大学卒)
  • Luiz Kruszieski(東京芸術大学)
  • 野末高志(東放学園音響専門学校)

この会に先立ち、音楽・音響の情報を発信されている媒体や協会に協力を呼びかけ、今回は主にwebでの告知をお手伝い頂き、告知をご覧になったみなさんから多くの参加応募を頂きました。会の間、ご来場頂いた皆様は最後まで席を立たれず、質疑応答も非常に活発に行われました。作品コンセプトについて深く掘り下げる質問や、mp3等の圧縮音源で音楽が聴かれている現状について、制作者とリスナーの試聴環境の違いについて、また音圧を上げるばかりにダイナミクスが潰れてしまっている最近の音楽について等、様々な深い議論が行われました。会後の懇親会にもほぼ全員が参加され、今後の我々AES日本学生支部と他の専門学校や大学の学生達、またオーディオファンの方々との交流の礎を作れたと思います。

新体制に移り、これからも大きな課題となってくるのは学生の“輪”をいかに広げていくかです。今後、大学や専門学校などへの呼びかけを強化して行きたいと考えています。また、この場を借りて、ご共催頂いたDYNAUDIO JAPANの前田正人様、Pastoral Symphonyの福田様に御礼申し上げさせて頂きます。ありがとうございました。

これからもAES日本学生支部では学生のための団体として邁進してまいります。


事務所転完了にあたり

事務局長 鈴木弘明

AES日本支部は去る11月10日に事務所を下記住所に移転いたしました。

AES日本支部
〒164-0013
東京都中野区弥生町2-19-9
TEL: 03-5358-7320 / FAX: 03-5358-7328

(電話番号、FAX番号は変わっておりません)

電話でのお問い合わせにつきましては、折り返しの対応になりますことをご了承ください。電子メールでの連絡・お問い合わせはinfo@aes-japan.orgにお願いいたします。

新しい事務所で、気分も一新、会員の皆様へのサービスに努めてまいります。今後ともよろしくお願い申し上げます。