- 支部長ご挨拶
- 新副支部長就任のご挨拶
- 2012年度役員 (2012/9-2013/8)
- AES日本支部 2012年度事業計画
- AESジャパンコンファレンス・仙台2012 開催レポート
- AES基礎音響セミナー2012 開催報告
- AES日本学生支部活動報告
支部長ご挨拶
山崎淳(タックシステム株式会社)
みなさま、あけましておめでとうございます。昨年9月より今期日本支部長に就任致しました山崎です。
大変歴史のあるAES日本支部の代表を務めさせていただくことは非常に光栄であると共に責任の重さもひしひしと感じております。さて、AES日本支部では、昨年度行いました事務所の移転の他、多くの運営費の削減と情報配信の電子化を実施したことによりボランティアで成り立っております支部役員の活動も改善をされて参りました。このことによって一部の方々には不便に感じられていらっしゃるかもしれませんが、より多くの会員の方々へ出来るだけ多くの情報を発信できるようにするため、ご了承いただければと思います。今年度は9月に始まってすぐに「せんだいメディアテーク」にてコンファレンスを行い大きな成功を収めました。被災地での開催において成功できたことは、いろいろな意味で大きな意味があったと感じております。
また、今年はAES日本支部にとって60周年となる節目の年となりました。日本支部が無事還暦を迎えられたことはこれまで多くの方々に支えられてきた証しだと言え、これを記念した60周年イベントを開催する予定と致しました。このイベントはAESの会員の方々はもちろんのこと、一般の方々にもなるべく広く参加していただけるようなオープンなイベントとし、より多くの方々にAESと言う組織について知っていただき、今後のオーディオ業界の発展につなげて行ければと言うことが狙いです。また、このイベントを通して皆様がここまで突き進んできた60年という歴史を振り返り、これからの未来を見つめ直すことが出来る様になれば幸いです。多くの皆様が本年も積極的にAESにご参加いただけることを心よりお待ちしております。
新副支部長就任のご挨拶
染谷和孝(株式会社 東海サウンド)
皆様、新年あけましておめでとうございます。昨年9月より副支部長を務めさせて頂いております(株)東海サウンドの染谷でございます。本年もどうぞ宜しくお願い致します。
今年で60周年という歴史の深いAES日本支部の副支部長を務めさせて頂くことは、私にとって非常に光栄であると共に身の引き締まる思いです。これまでAES日本支部を支えてこられた皆様に感謝し、この重責をしっかりと務めて参りたいと思います。至らぬ点なども多
いかと思いますが、どうか皆様のご指導ご鞭撻を頂けますよう心からお願い申し上げます。
日本支部におけるこれまでの私の役割は例会担当委員でございました。皆様ご存じの通り、この「例会」はAES日本支部にとって、様々な最新情報や動向をお伝えできる非常に重要な活動です。また同時に、会員の皆様と直接お話ができる重要な機会でもあります。私は例会担当委員という役目を通して、時にお褒めの言葉を頂くこともあれば、時に厳しいご意見を頂くこともございました。この経験は私の大きな財産であり、今後は各役員の皆様にご協力を頂きながら、会員の皆様への様々なサービス向上に活かして参りたいと考えております。
先にも触れましたが、今年はAES日本支部60周年となる節目の年です。今期は山崎支部長を中心にこの重要な60周年の記念イベントを開催する予定になっております。山崎支部長のご挨拶にもありましたように、この記念イベントが「ここまで突き進んできた60年という歴史を振り返り、これからの未来を見つめ直すことが出来る様に」を基本に、今後のオーディオ業界の発展につながるようなイベントしたいと思っております。より多くの皆様に喜んで頂けるよう努力をして参りますので、是非、皆様のご参加を心からお願い申し上げます。
末筆となりましたが、今後ともAES日本支部の活動にご理解とご協力、そしてご支援をどうぞ宜しくお願い致します。
2012年度役員 (2012/9-2013/8)
3年 | 2年 | 1年 | |
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支部長 | 山崎淳 | ||
副支部長 | 染谷和孝 | ||
監事 | 濱崎公男 | 由雄淳一 | |
無任所理事 | 西村明 | 三村将之 | 中原雅考 |
運営担当理事 | 内村和嗣 | 星和磨 | |
例会担当理事 | 菅野重信 沢口宙也 |
中村寛 長江和哉 |
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会員担当理事 | 小野一穂 | 入交英雄 | |
渉外担当理事 | 鈴木弘明 | 中川原修 | |
会計担当理事 | 中原雅考 | 小谷野進司 | |
広報担当理事 | 中澤哲矢 丸井淳史 |
三村将之 | |
技術担当理事 | 由雄淳一 | 尾本章 | |
教育担当理事 | 亀川徹 | 星和磨 | |
顧問 | 郷勝哉 | 石野和男 田中邦麿 |
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事務局長 | 鈴木弘明 |
AES日本支部 2012年度事業計画
- 会議
- 定期総会,役員会等
- 事業
- AES Japan Conference in Sendaiの開催
- AES基礎音響セミナーの開催
- AES Japan 60周年記念イベントの開催
- 支部体制の充実と効率化
- 支部会員向けのサービスの拡充(ホームページ充実など)
- 賛助企業向けのサービスの拡充及び明確化
- 支部活性化(会員増)のための例会・カンファレンス時の広報活動
- 支部規約の見直し
- 会員情報の管理
- 本部データベースの活用
- 会員への連絡
- Webベースでの会員への連絡体制を徹底
- 総会の連絡と申し込み、選挙投票をWebへ移行
- 例会
- 見学会・基礎音響セミナーを含め、計10回程度開催予定
- 地方開催の推進(名古屋,大阪ほか)
- 懇親会
- 2回(2012年12月,2013年8月)
AESジャパンコンファレンス・仙台2012 開催レポート
コンファレンス実行副委員長 西村 明
AES日本支部では「多チャンネルオーディオの可能性 (The Future of Multichannel Audio)」と題する国内コンファレンスを、仙台メディアテークにて平成24年10月9日〜11日に開催いたしました。
初日は、東北大学電気通信研究所 先端音情報システム研究室へのテクニカルツアーを実施しました。アンビソニックスや超多チャンネル収音および再生室など、コンファレンスのテーマに即した最先端の実験設備の見学および試聴体験ができました。
基調講演は、勝本総合研究所の勝本道哲博士による「多チャンネルオーディオによる放射指向性音響の実現に向けて」をご講演頂きました。ご講演では、放射指向性を再現する再生システム実現の動機や、新しい多チャンネル収録再生のひとつの方向性を示して頂きました。
コンファレンスは、7Fのスタジオシアターにおいて、サウンドアウォードを含む2件の学生プログラム、様々な超多チャンネル再生環境を総ざらえする「超多チャネル音響がもたらすもの」を含む4件のワークショップが行われました。また、1Fのオープンスクエアでは、6件のプロダクトセミナー、16件のポスター技術発表が行われました。特に注目を集めたのは、1Fの会場入口付近に展示された「音響樽」であり、京都大学の伊勢史郎博士が統括する科学技術振興機構CREST研究プロジェクトの成果の一つです。80チャンネルマイクによって同時収録されたコンテンツを、内壁に96チャンネルのスピーカを設置した「音響樽」内部にて境界要素法を用いて再合成し、三次元音場を体験できるものです。総参加者は学生32名を含む129名でした。うち82名はバンケットにもご出席頂きました。本コンファレンスが、ご参加頂いたAES日本支部会員の皆様において、幅広い情報交換の場になったことを嬉しく思います。
また、下記の協賛企業からは、コンファレンス開催にあたり多大なるご援助を頂き、会場ではポスタやカタログ等をご展示頂きました。ここに深く謝意を表すとともに、今後のより一層のご支援をお願い申し上げる次第です。
- 株式会社エー・アール・アイ
- 株式会社アーニス・サウンド・テクノロジーズ
- Dolby Japan 株式会社
- dts Japan株式会社
- エタニ電機株式会社
- 日本エヴィクサー株式会社
- 株式会社フォービット
- フラウンフォーファー IIS
- 花岡無線電機株式会社
- 株式会社 J.TESORI
- 株式会社エムアイセブンジャパン
- 日東紡音響エンジニアリング株式会社
- オタリテック株式会社
- パナソニック株式会社 AVCネットワークス社
- パイオニア株式会社
- 株式会社メディア・インテグレーション
- ソリッド・ステート・ロジック・ジャパン株式会社
- 株式会社ソナ
- 株式会社シンタックスジャパン
- タックシステム株式会社
- TCグループ・ジャパン株式会社
- 株式会社東陽テクニカ
AES基礎音響セミナー2012 開催報告
前回の支部便りで告知させて頂きましたとおり,昨年の8月25日,26日の2日間にわたり「AES基礎音響セミナー2012」を東京芸術大学千住キャンパス(東京都足立区)にて開催致しました。
開始3年目となる今回も定員一杯の42名(うち学生16名)の受講者に参加頂くことができました。講座数に関しては,2日間で合計11講座とこれまでの中で最も多い講座数を設けさせて頂き,幅広い受講者層への対応が可能になったと思われます。40名程度の受講者に対して10名以上の講師といった少人数制の音響・オーディオの集中講義を受講できる機会は,他ではなかなか得られないと自負しております。これも,講師の方々,受講者の皆様,そして平素よりAES日本支部の活動に対してご理解頂いておりますAES日本支部会員ならびに賛助会員の皆様のご協力の賜だと感謝しております。この場をお借りして,御礼申し上げます。
本年度も,さらにパワーアップした内容にて「AES基礎音響セミナー2013」を8月に東京芸術大学 千住キャンパスにて開催する予定でございます。詳細な内容が決定しましたら,例年同様ご案内させていただく予定ですので,本年も何卒宜しくお願い致します。
AES基礎音響セミナー2012 開催概要
■日 時:2012年8月25日(土),26日(日) 9:00〜18:00
■場 所:東京芸術大学 千住キャンパス(東京都足立区千住1-25-1)
■資料代:
【学生】会 員: 5,500円
【学生】非会員: 7,500円
【一般】会 員:15,000円
【一般】非会員:27,000円
■セミナー概要
【初級講座】
A1. 音の基礎:星和磨(日本大学)
A2. 電気音響の基礎:田村良隆(スタジオイクイプメント)
A3. 心理音響の基礎:西村明(東京情報大学)
A4. デジタルオーディオの基礎:菊地大(ヤマハ)
【中級講座】
B1. ステレオ録音入門:亀川徹(東京芸術大学)
B2. 室内音響入門:中原雅考(ソナ/オンフューチャー)
B3. 音の心理評価入門:丸井淳史(東京芸術大学)
B4. マイクロホン入門:小野一穂(NHK放送技術研究所)
B5. スピーカー入門:小谷野進司(パイオニア)
【特別講座】
C. 技術英語入門:鈴木弘明(ソナ/エルコミュニケーションズ)
【マスタークラス】
M. 室形状と音の関係〜室内音響と音場評価の最新トピック〜:羽入敏樹(日本大学)
AES日本学生支部活動報告
AES日本学生支部 副支部長 今村秀隆 (東京芸術大学 音楽環境創造科)
私達AES日本学生支部は、2012年8月から今月にかけて一般対象の勉強会「AES日本学生支部 Sound & Music Workshop vol.3」、また「AESジャパンコンファレンス・仙台2012」における「学生による研究室紹介」及び「サウンドアウォード最終審査会」を開催致しました。それぞれのイベントの詳しいレポートは、6月22日にオープン致しました私達の新しいウェブサイトよりご覧頂けます。(https://japan.aes-student.org/wordpress/)また昨年12月に役員選挙を実施し、2月より新しい役員による運営が始まります。
2012年9月1日土曜日、“音に興味を持つ学生達の交流”を目的とした勉強会「AES日本学生支部 Sound & Music Workshop vol.3」を開催しました。
第3回目となる本勉強会ですが、前回に引き続きテーマを「学生による音響作品視聴会」としまして、普段音楽や音響を勉強している学生が制作した作品の視聴、作品についてのプレゼン、質問会を行いました。勉強会は共催であるDYNAUDIO JAPANの前田正人様のご協力の元「AUDIO&HomeTheater SHOWROOM on and on」にて開催され、試聴は共催のDYNAUDIO JAPAN及びPastoral Symphonyのハイエンドスピーカーで行いました。今回は、東京芸術大学、音響芸術専門学校、洗足学園大学の学生達が作品試聴、作品概要の解説を行い、「ドラムのマイキング研究」、「新しいステレオ録音手法」、「限られた素材、機材の中でのライブレコーディングの考察」、「オーディオドラマにおけるサウンドデザインの違いの比較試聴」等、前回にも増して幅広い内容の発表が行われました。支部長の齋藤からはAESの活動紹介、副支部長の今村からは前回の勉強会、今後の勉強会の展望等についてプレゼンを行いました。 質疑応答では、学生の考えた新しい録音手法に対する意見交換や、サウンドデザインにおける「表現」について等、様々な深いディスカッションが行われました。
勉強会後の懇親会は、DYNAUDIO JAPAN様の試聴ルームをお借りしての立食パーティーとなりました。今回初めて来場頂いた方も非常に多く、学生同士の輪を大きく広げることができました。
10月9日〜11日の3日間に渡り開催された「AES ジャパンコンファレンス・仙台2012」にて、我々学生支部は「学生による研究室紹介」及び「サウンドアウォード最終審査会」の2つのイベントを行いました。
「学生による研究室紹介」では、音について学ぶ学生がお互いの普段の活動を知ることを目的とし、研究室ごとの研究テーマや施設概要等について、以下の4つの大学を代表する学生によるプレゼンテーションが行われました。
座長:AES日本学生支部 黒岩若菜
・鈴木輝彦(会津大学大学院ヒューマンインターフェース学講座)
・佐藤祥来(東北大学電気通信研究所 先端音情報システム研究分野 鈴木・坂本研究室)
・小林洋介(山形大学 理工学研究科 電気電子工学分野 近藤研究室)
・鈴木勝貴(東京芸術大学 音楽環境創造科 亀川・丸井研究室)
また「卒業論文または自分の研究テーマ」、「学内研究発表会」、「今後の目標」、「多チャンネルオーディオ」等について、パネリストの皆様によるディスカッションも行われました。立地等の理由からもなかなかお互いの事を知る機会がありませんでしたが、今回お互いに詳しく説明を聞くことができ非常に有意義なイベントとなりました。
「サウンドアウォード」は、サウンドデザイナーやエンジニアを目指す若い人達の育成、また5.1サラウンドをはじめとする新しい音響技術の普及を目的とし、AESコンベンションやAESコンファレンス等で定期的に開催している学生レコーディングコンペティションです。今回は第5回目の開催となりました。多くの学生から作品応募を頂き、審査員による事前審査を通過した4名のファイナリストが、「サウンドアウォード最終審査会」で作品発表及びプレゼンテーションを行いました。審査会の結果は以下のようになりました。
■最優秀賞
さまよう心臓 ~Rootles heart~
5.1chサラウンド。約10分間のアニメーション作品における効果音制作及びサウンドデザイン。
黒岩若菜(東京藝術大学)
副賞:RME BabyFace
■優秀賞
Spots Spots
2chステレオ。約5分間のアニメーション作品における効果音制作及びサウンドデザイン。
鈴木勝貴(東京藝術大学)
副賞:PreSonus Studio One Professional2
■奨励賞
利家とまつ メインテーマ
5.1chサラウンド。洗足学園前田ホールにて「日本レコード大賞編曲賞受賞記念コンサート」をサラウンドでライブ録音。
稲垣杏理(洗足学園音楽大学)
副賞:SUREヘッドホン SRH940
■努力賞
alone
2chステレオ。友人の写真展のBGMとして制作した音楽作品。
上水流諒(玉川大学)
副賞:音源ソフト BFD2+Expansion Pack: Kabuki & Noh
また、今回以下の4名の方に審査をお引き受け頂き、事前審査、「サウンドアウォード最終審査会」当日審査、作品講評を頂きました。
- 沢口真生様(サラウンド寺子屋塾)
- 江夏正晃様(株式会社マリモレコーズ)
- 村越宏之様(株式会社イマジカ)
- 濱崎公男様(NHK放送技術研究所)
審査員の皆様による作品講評では、レコーディング、ミキシング、作品コンセプト等様々な視点からのアドバイスを頂き、作品応募者だけでなく来場された学生の皆様にも大きな刺激となったことと思います。
審査をお引き受け下さった審査員の皆様、また豪華賞品をご提供下さった株式会社シンタックスジャパン様、株式会社エムアイセブンジャパン様、株式会社メディア・インテグレーション様、シュアジャパンリミテッド様、そしてAES日本支部の皆様にこの場を借りて改めて御礼を申し上げます。
2012年12月は、私達AES日本学生支部の次期役員立候補期間となりました。数名の立候補があり、今月は立候補の無かった役員の配属、また業務の引き継ぎ期間としております。2月1日より新役員による運営が始まります。